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R309スカル物語 ブログトップ

9.アミューズメントショー [R309スカル物語]


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(注1)

制作スタッフW君と共に東京でのお披露目に行きます。
前日、
会場に着くなり、販売をお願いしたK社のブースに直に足をはこびます。
ありました。すでにブースの一角に設置されていました。
やはり、異様な空気、気配を感じさせているのがわかります。
ブース前を通る人々の視線がギ・ガイコツに向くのです。

「よう、異様やね。K社もついに狂ったかと思われるよ」と
元N社で車の開発、デザインに従事し、
K社の子供用乗物機のデザインを担当している先輩のHさんが来ました。

6,7年前からアミューズメントマシンの造型の仕事にかかわり、いろんな機器を見てきましたが
おそらくこのようなスカルの中に人が入るものは今回が初めて、以後もないでしょう。
人間世紀の占物?。

何度も何度も、テストを繰り返します。
「私はローゼン博士だ、、、、」
会場内はアーケード用のゲーム機器のけたたましい電子音が鳴り響いています。
「もう少し、音を上げよう」などと最後の調整をつづけます。
 
セッティングを終え、ホテルへ。さあ、明日からショーの始まりです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
当日、
残念ながら、当日の写真がみつかりません。
説明の対応に追われていたこともあり、写真におさめたのかも記憶が乏しいです。
多くの人々にこのスカルの中に入っていただき、
特に外国の方々には興味を持ってただいたように覚えています。
スカルに対する文化の違いかもしれません。

質問の中で発想の原点を問われましたが、
「夢物語」とお答えしました。

ギ・ガイコツはショーを終えた後、S社の六本木のゲームセンターのロケーションにて
リサーチのため貸し出されました。

(注1)アミューズメントショー会場ブースにて

【つづく】





























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8.東京へ [R309スカル物語]


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やっと復元した原形機。
スカルの中に入ってもらうために入口上部にキャッチロゴを記します。
「よみがえる原始の呪い、君はこの恐怖にたえられるか」
そして小さく
「妊婦、心臓の弱い方はご遠慮ください」と注意書。

ドアを付けると密閉空間になり問題なので
入口上部に白い垂幕を付けました。

設置場所を考え、二分割と床ベースの組立て式になっており、
室内、野外を問わず設置できます。

さあー、東京でのアミューズメントマシンショーでのお披露目です。

アミューズメントマシンショーはロケーションの遊戯機やゲーム機の新製品の展示発表会です。

当時はすでにコンピュータゲーム機の新たな成熟期に入っており、
ナムコやタイトー、セガなどが大画面でのスリリングなアクションゲームを開発していました。

そのような流れの中で原始的なスカル内の体験機がどのような評価を受けるのか楽しみでもありました。

東京へ。


【つづく】





























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7.FRIEND [R309スカル物語]



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FRIEND
やっとのおもいでギガイコツは完成しました。
スタッフ、そして友人の熱い協力があったからこそ、復元できたのです。

制作資料の中からネガを探し出し、ポジを手にしたとき、
時のながれの中でみんなの微笑が昨日のようによみがえります。

1987年初秋。
もうすぐ、東京でのアミューズメントショー。
Kはスカルの中に多くの人が入ってくれるのを期待し、
細部の調整、そしてランニングを繰り返えしました。

【つづく】

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6.GI・GAIKOTSU [R309スカル物語]


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当時記したシナリオナレーション


ローゼン博士のレポート、復元模型は発見された化石に基づくものであり、
アミューズメントマシンのことなどは論外なものでした。

Kは最終的なシナリオを描くことにし、シャーマンの世界を詳しく知りたく
一冊の『シャーマニズム(注1)』という本を手にいれます。

偶然にもその本に『三つの宇宙域と世界柱」という章が記されており、
Kが表現したかった道先案内を得たのでした。
何枚かのスケッチを描きながら、シャーマンヘッド、ビッグボーン、骨の椅子を繋げ、
シナリオナレーションを練り上げます。
そして大きな復元のスカルをGI・GAIKOTSU ギ・ガイコツとしました。

GI・GAIKOTSUの側面から入ります。
骨の長椅子に座ります。

黒い骨型のコインタイマーにコインを投入します。

薄暗いブルー空間からローゼン博士のメッセージが流れてきます。

「私はローゼン博士だ。約六千年前の化石を元にシーマンの世界を再現させた。
その名をGI・GAIKOTSUという。
さあー、前にある大きな骨を押さえてみなさい。
きっと、あなたの前にシャーマンの世界がよみがえるだろう」。

木笛風の音が流れてきます。
ミソファレミ(低)  ミソファレミ(高) ドミレシド レドシドシソラ、、、

ビッグボーンを押さえると獣音が発し、骨に文字が浮かび流れ消えます。

シーマンの叫びが響きます。
ギャギャギャギャギャー ギャギャギャギャギャー ギャギャギャギャギャー

ブラックライトが点灯し、シーマンヘッドが浮かびあがると同時に
ヘッドが飛び上がります。

一瞬の間を置いて、座っている骨の椅子が落下します。

約1分30秒のシャーマン世界の空間体験です。

【つづく】

(注1) 『シャーマニズム』M・エリアーデ著 堀一郎訳 冬樹社 1985





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5.骨の椅子 [R309スカル物語]


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シャーマンヘッドの制作に入ると、次は骨の椅子です。
発見された化石には、点線で記したところに線刻があり、人とビッグボーン、
そしてシャーマンヘッドが結ばれています。

化石からは人が腰掛けた姿は認識できるのですが、風化もあり
具体的な椅子の形は見つけることはできません。
ローゼン博士のレポートにも記されてなく、
レポートの復元写真からは黒い長椅子状の物が写っており、
Kはそれらから骨で縁った二人掛けの長椅子、ベンチ状のものをイメージし
つくることにしました。

前記したラインは博士は「交信の流れ」、と記しており、

交信の最終的な結果としてシャーマンヘッドが反応し、
人を介して地界への流れがあったのでは、とイメージを膨らませるのです。

そして、
Kは骨の椅子が15センチ程度落下する装置、機構を取り付けることにしました。

シャーマンヘッドが飛び上がり、人はその一瞬に驚き
直後、
骨の椅子は地界へと引き落とすのです。

《つづく》









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4.シャーマンヘッド [R309スカル物語]


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発見した化石には下顎骨内部に小さなスカル(ドクロ)が四角い形の上に描かれていました。
ローゼン博士の復元写真では四角い台座の上に輝くスカルが作られ置かれていました。
そしてレポートには、
交信の最終的な結果、返答が幼児のようなスカルに現れたのではないか、と記されていました。
人が交信する道具としてビッグボーンを作りました。
そして、小さなスカルから最終的な応答がどのようなものであったのか、

スカルの暗闇の内空間において輝くことは
何かインパクトのある動きであったのでは、とイメージしたのです。

口を開けたのか、目が光ったのか、などいろいろと思考する中、
もっと瞬間的、驚くものがあったのではないかという考えにいたり、
その小さなスカルを飛び上がらせることにしたのです。

何枚かスケッチを描き、やっと10センチほど
飛び上がる機構をつくり、それに合わせスカルを制作しました。

Kはこのスカルをシャーマンヘッドと名付けました。

《つづく》







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3.ビッグボーン [R309スカル物語]


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Kは二人掛けの骨をあしらったベンチの前に大きな骨を設置しました。
化石(マル1)に描かれていた人前のものは
ローゼン博士のレポートにも詳しくは記されていません。
ただ、博士が再現させたというものの写真には骨のようなものが
空に浮いているかのように写っていたのです。
「骨を交信の道具として使ったのだろうか」、
化石に描かれている人物はそのものに手をかざそうとしていることはイメージできます。
彼は交錯するイメージをコラージさせながら大きな骨を浮かせようと思いました。

甲骨文は最初骨に描かれた記号でした。
それが時を経て漢字の原形を成していきます。

そのようなイメージから彼は骨に何らかのイメージを
伝達する要素があったのではないかと考えたのです。

どのように表現すればいいか迷ったあげく、
骨にメッセージが流れ、消えていくという装置を作りました。
しかし、それだけではインターラクティブな交信は不可能です。
「手をかざす」ことはきっと人が骨をとおして、何かの反応を得たのではないか、と考え、
そのことを表現するため、
骨を押さえると獣が吠えるかのような音が出、反応するようにしたのです。
骨の押さえる位置で獣音を変化させることには苦労しましたが
多くの友人に協力を願い、ほぼイメージに近いビッグボーンが完成しました。

《つづく》



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2.スカルの原形 [R309スカル物語]


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スカルの知識を得るため、幾冊かの美術解剖の本を買いました。
そして、工房のスタッフと共にスカルの原形制作を始めたのです。
スカルは脊柱に支えられており、決して設置出来る形ではありません。
人が中には入れる空間をできるだけ大きくしたい、こともあり、
幾分スカルをアレンジすることにしました。
しかし、出来る限り忠実に表現したい、というのが基本でした。
原形は工房自慢の2.4m×1.2mの鋳物定盤の上で行われました。
出来上がっていく原形を見ていると、夢は膨らみます。
1台の実現ではなく、全国にこのスカルがおけないか?と思い、
日頃お世話になっているアミューズメント産業のK社を訪ね、
プランをお見せしアミューズメントマシンとしての販売をお願いしました。
今までにないものだけにインパクトはあります。
しかし、そのインパクトが強く、敬遠される要素も含んでいます。
このようなものがゲームセンターや遊園地にあればどうでしょう?
当時としては勇気のいる決断でした。

とりあえず1台実現のため、ローゼン博士のシナリオに沿い、制作を進めることにしたのです。
 
【つづく】



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1.スカル(ドクロ)の再現 [R309スカル物語]


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1987年のある日、Kは電車の眠りの中で大きなスカル(ドクロ)の中にいる夢を見ました。
家に帰ってからも、その夢は消えることなくイメージは膨らんでいきました。
そして、彼はその夢を実現したく、シナリオ、スケッチを描き巨大なドクロを作ることにしました。

シナリオ
地質学者達のグループ『世界地質学術調査隊」は1994年アフリカ東南部の地質調査に出かけ
興味ある化石を発見しました。
五センチ大の化石(マル1)には巨大な人間の頭蓋骨らしきものが描き刻まれ、
その内には奇妙な図が表示されていたのです。
調査隊の一員のローゼン博士は、その化石の解明、研究を依頼され1998年に四年間の成果を発表したのでした。
これはその研究成果のレポート資料に基づいてモデル制作したものです。
約六千年も前に人間が霊の世界を信じ、霊声にて交信しようとしたことは現在においては想像を絶するものがあります。
原始シャーマンの中で彼等は何を交信したのでしょうか。
いったい巨大なドクロ(マル2)は何だったのでしょうか。
一片の化石から幻想への世界は広がっていくのです。

このようにしてこの年の夏に、夢見たドクロの制作に取りかかりました。
上の図はシナリオに基づいて描いたもので、このものがR309スカルの原型となったものです。

マル3-シャーマンヘッド、マル4-ビッグボーン、マル5-ボーンベンチ
マル6-グレー部分は入口、寸法はmm
(当時の図面より)

【つづく】





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